■2019/04/10【日記】#13.ミニマリストはむつかしい〜住み込み農家で住所不定を回避した話

2月の末、無事(?)に退職届を提出した僕は、3月末の退職に向けて着々と準備を進めていたのだけれど、ある懸念事項があった。

それは、まだ正式にGOサインが出ていない、ということだった。

森に住みたいという話をして、面白いですね。応援しますと言われた。まだそういう段階。
所有者の方とは話もしてない。どんな反応なのかもHさんから伝え聞いただけだった。

そんな段階であるにも関わらず、「とりあえず」会社を辞めるということだけは決まってしまった。

考えていても仕方がないので、「とりあえず今できることを」と引っ越しの準備をすることにしたのだった。

ということで、部屋にあふれるもの達をみんな捨ててしまって、ミニマリストになってやろうという意気込みのもと、整理を始めた・・・のだが、なかなかうまく行かない。

大量にあった建築関係の本はメルカリに出品して、それなりに売れていった。なまじ売れてしまったばっかりに、買い手のつかない本も、値段を下げるなり、組み合わせ方の工夫によってはそれなりのお金に変わるのだと思うと惜しくなって捨てられなかった。生活が落ち着いたら出品しようなんてことを思って、とりあえずダンボールに詰め込んだのだった。他にもそれまで全然使わずに放っておかれていたような物たちもいざ捨てるとなると、森へ行ったら役立つかもしれない、なんていう気持ちになって「とりあえず」ダンボールに詰込むことになるのだった。

思えば、ロビンソン・クルーソーも船から色んなものを運び出したではないか、だから、僕が色んなものを森へ持っていくのは正しい!と理屈をこねたが、要するに優柔不断なのである。

だけど冷蔵庫は捨てた。どうせ森に行ったら電気なんてないのである。ただの箱を長野までわざわざ運ぶのもバカバカしいので4000円ほどかかったけれど、自分でトラックに積んで回収所へ持って行った。

服も1/3くらいは捨てたのだけれど、今思うともっと捨てて良かった。3セットもあれば十分だと思う。スーツも一応持ってきたけど、着ることなんてあるんだろうか・・・。

そんな感じでものをまとめる。

片付けが一段落つくに至ってふと、僕はどこへ引っ越すんだろうかということが頭によぎる。

本当に土地を譲ってもらえるのだろうか?

10日後には部屋を出なきゃならない。
もしも土地がもらえなかったら、、、、もしかして、住所不定・・・?

有給消化に入る3日ほど前、屋根に通気層を作る「通気くん」と呼ばれていた作業中のこと、電話が鳴る。

Hさんだった。
そこでとりあえずGOサインが出たことを知る。
これで安心して森に引っ越せるなぁ、なんて思っていた。今の部屋を引き払ったら、トラックに荷物を積んで森に直行しよう。しばらくはトラ箱で寝泊まりして、住民票も森に移しちゃおう。

そしたら、ホームセンターで材料を買ってきて、小屋を作って、そこで椅子とか机とか作って、楽器とかも作って、空いてるスペースで家庭菜園をやろう。料理するのにかまどがいるなぁ、ピザ焼いたりとかもしたいな。パン作りでも学ぼうか、お風呂はどうしよう、五右衛門風呂かな、、、なんていう風にウキウキした僕は妄想をふくらませる。

けれど事態はそんな脳天気なことを考えているような状態ではなかった。その時の僕は、まだ「新たな問題」について知らなかったのだった。

電話口で登記についてとか、農地転用許可についてとか、色んな話をされたのだけれど、なんだかチンプンカンプンだった。これじゃイカンということで、慌てて調べたのだけれど、よく分からない。

調べてみて分かったのが1点。
森に住所を置けない!
ということだった。

どうも住民票の住所を置けるのは宅地だけらしい。というのが僕がちょっと調べてたどり着いた結論だった。本当はどうかは分からないけれど。

僕が譲り受けようとしていた土地は、山林と農地とが半分ずつの土地だった。宅地でないので、住所は置けない、、、。

これは困った。
今の部屋を出るのが3/20。その日を境に僕は住所不定になってしまう、、、。
そして3/31を過ぎたら僕は正真正銘の「住所不定無職」だ。なんとも悲しい響きである。

そもそも土地のやり取りをするのに住所がなければ手続きを進められないではないか。これはどうしたものか、、、と思案した挙げ句、たどり着いた答えが「住み込みの農家で働く」というものだった。

森からほど近い場所にある農家が住み込みのアルバイトを募集していた。森に移り住んでからの現金収入を得る手段として、前々から目をつけていた農家である。

さっそくネット上の応募フォームからメッセージを送ると、すぐに携帯に電話がかかってきた。週に2、3日で、と希望を伝えると。8月まで週に2、3日で続けること、5月の初めまでに近くに部屋を見つけること、というのを条件にその農家で働かせてもらえることになった。トントン拍子に話が進む。

こんな感じで住所不定無職を回避したのだった。昨日の僕は4月から住み込みで農家の手伝いをすることを知らない。タイムマシンに乗って教えてあげたらどんな反応をするだろうかと思う。

とりあえず首の皮一枚繋がったと僕はホッとしていた訳だけれど、この時の僕はまだまだ問題が山積みだという事を知る由もなかったのだった、、、(つづく)

20190410 四月の大雪の晩

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■2019/04/05【日記】#12.イベントに参加してきた。~まねたいず?なにソレ~

3月の初め、雨が降りまだまだ寒かったけれど確かな春の訪れを感じながら、僕はゴトゴト電車に乗って、三浦半島の先端、三崎という所へ向かっているのだった。それはとあるイベントに参加するため、というのが表向きの目的。本当の目的は長野の森の所有者の方と僕との間に入ってやり取りをしていたHさんという人に、僕のやりたいこと、どのくらいの本気度で取り組もうとしているのか、をプレゼンすることだった。

ミカとふたり、鎌倉にあるその事務所に向かう。なんだか就職の面接みたいで久々に緊張する。

非常に感じのいいオフィスで、商店街の中にポツポツと小さな事務所を持っている会社だった。地域に根を張って育つ 植物のような会社だと思う。その場その場から栄養分を吸収して、成長して、二酸化炭素を酸素に変えて環境を作っていく。そんな会社。

まだまだ具体的な計画は立ってなかったけれど、話をしたら、やりましょうよ、と言ってくれた。アドバイスをくれて、いくつか宿題を出された。

そして、イベントに参加する。
ルーメットというトレーラーハウスを利用した宿泊プランを考えようというものだった。

みんなで案を出し合うのだけれど、そういうワークショップは久々も久々過ぎて、全然話せない。案が出ない。学生の頃はこういうのやってたと思うのだけれど、この2年間で遠いものになっていた。

やりたいこと、考えてることをクリアーに言語化できるようにならなきゃなと思う

いろんな人と出会って、話をして、こんなことやりたいと話してみた。

へぇ、面白そうですね。と言ってくれるけど、
それってお金はどうするんですか?と必ずといっていいほど聞かれる。

どうするんでしょうね笑(笑い事ではない)

そういうのをマネタイズというらしいけど、そういう事柄についてはあんまり考えていなかった。

考えないようにしていた、と言った方が正確かもしれない。

とりあえず、ブログを書いたり、YouTubeの動画作ったり、森での生活を伝えるということを続けていきたいと思う。

それ自体での収入は微々たるものだろうけど、そこから仕事に繋がっていけばいいなぁ、なんて思ってる。

まぁ当面はアルバイトです。

もしも僕に依頼してもいいなって仕事がある方、いらっしゃいましたらメッセージくださいませ。

なるべく納期に余裕のある仕事をお待ちしてます笑

20190405

junota

■2019/04/03【日記】#11.先輩に辞めると言ってみた。

 

沼津から静岡市へ出張中だった。
その日は同じく出張中の先輩3人とお好み焼き屋に行っていた。

「で、どうするつもりなの?これから」

一人の先輩に問い詰められる。

それは、単純に僕が仕事が出来なかったから。

このまま仕事を続けて中途半端なまま年数を重ね、中途半端なまま先輩になって、親方になって、先輩にも後輩にも使えないヤツ」みたいな感じで扱われることをどう思うの?そんなんでいいの?もっと頑張った方が良いんじゃないの?という意味だったろうと思う。

「3月末で会社やめます。出張から戻ったら退職届を出します」

その時点ではミカにしか話していなかったから、まだ仕事を続けようと思えば続けられる状態だった。「やっぱりもうちょっと、頑張るよ」と言えばそれで済むことだった。

この時に辞めると先輩に話すことによって、僕は会社を辞められたんだと思う。もしも辞めようと心の中で決めただけだったら、きっと退職までのどこかの段階で、やっぱりもうちょっと技術を身につけてから、、、」なんていう弱気な自分が出てきて、ダラダラと続けてしまっていたのではないかと思う。

今後の自分のやりたいことを口に出して言うことは、やっぱりとても意味のあることだと思う。

ただ、会社をやめてから森に住む、ということは言えなかった。長野に行くとは言ったけど、「設計の仕事をする」なんて、テキトーな嘘を言ってしまった。たぶんそういうのはあんまり良くない。自信を持って、森に住むと言えるようにならないといけないなと思う。その方がきっと、その道を確かに歩んでいける気がするから。

けっきょく会社を辞めるまで、これからは森に住むことにします、とは言えないままになってしまいました。この場を借りて謝りたいと思う。いつか胸を張って自分のやっていること、やろうとしていることを話せるようになるまでもう少し待っていてください。その時はまた、飲みに行きたいなぁなんて自分勝手ですが思っています。

20190402

junota

■2019/04/01【日記】#10.明るいコタツ

開幕
家電量販店にて、販売員と客
舞台中央にコタツが3つ置かれている。

客:あの、、、すみません。
販売員:どうされました?
客:ちょっと、コタツを買いたいなぁ、なんて思いまして。
販売員:左様でございますか。ありますよ、良いのが。
客:良いの?
販売員:ええ、コレなんですけどね。
客:はぁ、、まぁ確かに。いいですね。大きさも、これくらいで、うん。材質もまぁ、、、普通に、、、安っぽい感じはしないし、、、ね。おいくら?
販売員:そうでしょう、いいでしょう。(にこやかに)8万円になりま・・・
客:(食い気味に)はちまんえん!?ちょっと、ちょっと高いじゃないですか。
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:いや、何か言ってよ。
販売員:そうですね、他のものと比べると少々値が張りますけどもね、良いものなんですよ。
客:良いったって、普通のコタツですよ?見た感じ。
販売員:そう思うでしょう?見た目はね。でも他のコタツとは全然違うんですよ。
客:何がそんなに違うんです?
販売員:このこたつ、実は「明るいコタツ」なんです。
客:・・・「明るいコタツ」?
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:いやだからなんか言っ・・・
販売員:(食い気味に)見たいでしょう?
客:(大きく首をひねる)
販売員:見たいでしょう?こたつの中
客:・・・いや、、、、まぁ

販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
販売員:じゃあね、ちょっと、はい。(コタツの布団を開ける)
客:え?
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:(おずおずと頭を突っ込む)
販売員:いいですかー?電源入れますよ。(電源を入れる)
客:・・・・おぉ?(しばらくして、布団から顔を出す。)
販売員:いかがですか?
客:明るいです。
販売員:そうでしょう、そうでしょう。
客:で、明るいとどうなんですか?
販売員:、、、と言いますと?
客:いや、だから、明るいと、どういう良いことがあるんですか?
販売員:良いことといいますか、、、明るいんです。
客:(大きく首をひねる)より暖かいってことですか?
販売員:そういうことではないんですね。明るいんです。
客:(大きく首をひねる)
販売員:不満ですか?
客:不満というか、、、なんていうか。
販売員:そうしましたら、ちょっとこちら。こっちの普通のこたつ。ね。こっちもどうぞ。はい(布団をあげながら)
客:え?
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:(おずおずと頭を突っ込む)
販売員:はい、電源入れますよー。(電源を入れる)
客:・・・(しばらくして顔を出す)
販売員:いかがですか?
客:暗いですね。
販売員:そうでしょう。
客:なんか物足りない感じといいますか、、、。
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:寂しい感じといいますか、、、。
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:あの、こっちも試してみていいですか?
販売員:どうぞどうぞ。はい。
客:(頭を突っ込む)
販売員:はい。いきますー。(電源入れる)
客:・・・あぁ(しばらくして顔を出す)暗いですね。
販売員:はい。
客:明るさの順でいうと、どうかな、これ、これ、これですかね。
販売員:そうなりますね。ただ、これとこれでいうと、こちらの方がやや赤みが強いといいますか、、、こっちは少し黄色い感じといいますか、まぁ好みですね。その辺は。
客:はぁ、確かに。言われて見れば。(2つを比べながら)
販売員:こちらももう一度いかがですか?
客:(自ら布団をあげ、頭を突っ込む。)
販売員:いかがです?
客:(コタツに頭を突っ込んだまま)これにします。

暗転

楽しい使い方

たぶんこんな感じで購入されたであろう、お宿に置かれていた「やたらと明るいコタツ」に入りながら僕らは今後の計画を練ってみた

その土地を譲ってもらうには一つの条件があった。

それは楽しい使い方をしてくれること」

どんな風に楽しい使い方ができるだろう。

「僕が」楽しい、ということは、たぶん簡単だ。そこで小屋を建てたり、家具を作っていれば、それだけで楽しいと思う。

でも今回の場合、楽しいっていうのは、「他人も楽しい」と思うような使い方なんだろうな、と思う。

楽しいこと、楽しいこと、、、と考えていたら、やたらと明るいコタツの中でそのまま寝てしまった。

少なくとも暗いよりは明るい方が楽しい気がする。

junota

あたらしい元号が発表された夜に。

■2019/03/31【日記】#09.森へ

■森に行ってみた

「ロビンソー・クルーソーになりたい」とメールを送った翌日、森の所在地を書いたメールが送られてきた。

2月の3連休だったので、さっそく僕らは森へ行ってみることにした。

静岡県沼津から東京まで鈍行で2時間半、東京から長野まで1時間半の道のり、車窓の風景の移り変わりを眺めていれば案外近いものである。

2月の長野は寒かった。

雪のあまり降らない地域と聞いていたけれど、ふわふわと粉雪が舞っている。

皮膚に貼りついた冷たい膜を感じながら、僕はちょうどその一ヶ月程前に訪れた、あるゲストハウスのことを思い出していた。

■2019.01房総

南房総の冬は思っていたよりずっと寒かった。霜がおりた坂道のザクザクとした心地よい感覚を靴の底で感じながら、僕らは集落を見おろせる小高い丘を登っていた。

丘のてっぺんにたどり着き、切り株に腰掛けて風景を眺める。

長く続いた階段で軽く汗ばんだ肌に冬の冷たい風が心地よかった。高い山は殆どなく、ダラダラと山と言うか丘というか、あるいは単に森といった方がよいような微高低の風景が続く。遠くの方にアクアラインの白い骨組みが霞んで見えた。

――初めて来たときに『ここだ!』と思った。あとは貸してもらえるまで粘り強く交渉を続けた。

その日泊まったゲストハウスのオーナーは、その暮らしを自分の手で作り上げてきた人独特のエネルギッシュさでそう語るのだった。

――こんな暮らしは誰にだってできる。問題はやるか、やらないかなんだよ。

まさに、「ここだ、と思えるような場所」それを僕らは探している所だった。

房総の穏やかな風景は美しく、そこでの暮らしもおぼろげながらイメージできた。

けれど同時に頭の片隅で本当にここなんだろうかという思いに気づいている自分がいた。

心の底から「ここだ!」と思える場所に僕はいつか出会えるのだろうか。

果たしてそんな場所は存在するのだろうか。

考えれば考えるほど、そんな場所は存在しないのではないかという気持ちがしてくる。僕の思い描いている「ここだと言う場所」は今まで訪れた場所の良い所を貼り合わせなのかもしれない。

もしかすると、ここではないどこかに憧れているだけで、本当はどこでも良いのかもしれない。

■ここだ!と思える場所、、、なのか?

その日は森の近くに見つけた鄙びた宿に泊まった。

朝起きて、歩いて森へ向う。
ずっと続く坂道をくだって森に到着する。
夜の間に降った雪が地面を白く覆っている。

シカの足跡がある。

フラフラと道路を歩き山の中に消えている。

水の流れる音がする。

ここなのかもしれない。

2019/03/31 junota

■2019/03/29【日記】#08.「え、土地をタダでもらえる!?」

「やりたいこと」って何?

「なんとかなる」そうミカは言ってくれたけれど、どうしようか・・・・これから。

 

どこかの会社に入りなおすということは考えなかった。きっとそうするくらいなら退職なんてしてない。自分で何かをやろう。自分が本当にやりたいと思えることを・・・・。

 

で、その「やりたいこと」って何?

 

・・・・・なんだろう笑

 

いやいや、笑い事ではない

 

考えて、考えて、出てきた答えが「森に住む」だった。

 

森に住みながら、自分の生活を見直し、自分の作りたいものとは何か考え直したい。正直に言うと、作りたいものが何かなんかわからない。

 

ただ、ただ自由にものを作れる場所が欲しいと思った。

僕はこれまでずっと、作りたいけど作れない(金銭的、時間的、騒音等の理由で)というもどかしさを感じ続けていたから。

 

「森に住む」ということは、正真正銘ぼくのやりたいと思えることだったけれど、それで食べていけるだろうか。その時は見当もつかなかったし、今でもまだ目途はたっていない。

 

けれど、それでもいいなぁ・・・・なんて思ってた。

やりたくないことばっかりやって生きるよりも、ずっと。

 

いざとなればコンビニのバイトだってなんだってやって最低限生きていけるだろうさ。なんて思ってる。

「長野の林、あげます。」

とりあえず、僕はそんな風に方向を決めて土地を探し始めた。

とりあえず、僕は「森 あげます」でググってみた。

出てきたのが、伊豆の土地について書いたある人のブログ。近いから引っ越しが楽だなぁなんて思ったけど、その土地をグーグルアースで見てみたら、なんとなくぴんと来なかったのでスルー。

 

次に目に入ったのが「長野の林、あげます。」という記事。

どうやらどうやらその土地の所有者は長野の土地を誰かに譲りたいらしい。

 

・・・それもタダで!

 

僕はすぐに問い合わせのメールを送る。

「タダ」という言葉に弱い性分なんだよなぁ・・・笑

 

「ロビンソンクルーソーになりたいんです!」

 

その日は2019年1月28日。

会社をやめようと決めた建方の日から、三日後の夜である。

 

2019/03/28

色んな手続きに翻弄されつつ長野にて

junota

■2019/03/21【日記】#07.おいしいメロンパン

退職を決心し、ロビンソンクルーソーに立ち返った僕は、さっそくミカにそのことを話してみた。その週末、千葉からわざわざ4時間もゴトゴト電車に揺られて来てくれていたのだった。

「あのさ、会社辞めることにしたよ」
「…うん」

道中で買ったメロンパンをシーツの上にポロポロこぼしながら、しっかりとお互いの体を抱きしめながら、辞めた後のことはこの時点では全然なにも考えてなかった。

まぁ、どうにかなるだろう、なんて考えていた。とはいったものの全くの楽天家というわけでもない僕は、頭の片隅で

「もしかしたらこんなに甘いメロンパンを食べれるのは今日が最後かもしれないな・・・」なんてことを考えていた。

そう考えると突然に悲しい気がしてきて、涙が出てくる。

すると彼女がひと言、

なんとかなるよ。」

ありがたい存在である。

20190321

junota

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■2019/03/21【日記】#06.森で寝てみた〜僕らが大地に奪われているもの

人間と大地

人間は大地から様々なものを搾取してきた。しかし、同時に我々が大地から奪われるものもある。特に冬場のキャンパーにとってそれは死活問題である。

奪われるもの、それは「熱」である。

森に乗り込んだ初日、僕は単簡と竹で物置小屋をつくった。その日の夜は森にテントを張ってキャンプすることにした。

その日は寒く、夕方からは雪が降り始めていた。森を少し入ったところに比較的平らな場所を見つけたので、「今日はここをキャンプ地とする!」なんて呟きながらテントを広げる。

前日の道の駅での車中泊の影響で、まだ6時半なのに眠かった。買ってきたパンにパスタ用のミートソースをつけて食べ、すぐに眠る準備に入る。かさかさとテントに雪の積もる音がする。

さて、布団を敷いていこう。

その日の装備

僕の持っていた装備は以下の通りであった。

・寝袋(冬用)

・寝袋(夏用)

・ぺたんこの敷布団

・おんぼろの掛布団

・新しい掛布団

・毛布

・座布団

・着替え一式

・もこもこのジャンパー

今夜のミッションはこれらを用いて快適な睡眠を得ることである。
それでまず、試したのがこんな感じ。

下から

ぺたんこの敷布団→おんぼろの掛布団→冬用の寝袋に入った自分(もこもこのジャンパー着用)→毛布→新しい掛布団→夏用の寝袋の順。

着替えは丸めて枕代わりに、座布団は足元に敷きました。

しばらくそれで、目をつむっていましたが、大地にジワジワと熱を奪われているのが感じられます。底冷えってこういうことかと納得しました。

ただ!

昨日の車中泊と比べれば足が伸ばせて格段に楽です。

布団をかける順番を入れ換えたりなんなりして、最終的にたどり着いたのが、

ぺたんこの敷布団(縦に半分に折って二重の状態に)→おんぼろの掛布団(同様に縦に半分にしてダブルにして敷く)→冬用の寝袋に入った自分(もこもこのジャンパー着用&毛布にくるまってから寝袋に入る)→新しい掛布団→夏用の寝袋

体の下に敷いていた布団を、半分に折って二重の状態にする、という所がポイントでした。

それくらい地面に熱を奪われているんだなぁと実感しました。

森でのはじめての夜はこれでかなりぐっすり寝れました。

今度は湯たんぽを持ってこようか。

20190321

愛知県のとある道の駅にて。今日は車中泊です。Junota 

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■2019/03/16【日記】#05.我が舟は櫂を漕ぐのをやめ、、、

時系列に沿って、本編を書いていくつもりだったけど、リアルタイムのその時々の気持ちを書き残しておきたいなと思い、話を飛ばして、今日あったことを書いていきたい。

会社を辞めると決心してから、計画を始動させるまでの話は追々思い出しながら書いていきたいと思います。

ーーーーー

話は飛んで、今日は引っ越しの日である。

我が舟は櫂を漕ぐのをやめ、、、そんな言葉がノイズ混じりのラジオから聞こえてきた。どうやら漢詩の一節らしいのだが、車が山のくねくね道に突入してノイズが大きくなったのでそれ以上は聞き取れなかった。なんという詩なのかも、誰が読んだものなのかも、続きもわからないけれど、なんとなく僕の心にささる。

退職の手続きと会社に支給されていた道具類の返却を終えた僕は、その日のうちに森へ向かった。

本当は午前中に出発して夕方には到着するつもりだったのだけれど、トラ箱を降ろしたり、荷物を積み込んだりするのに手間取って、沼津を出たのは午後3時半過ぎだった。初春の陽はもうすでに傾き始めていた。

朝から何も食べていなかったので、途中でカレーを食べたり、撮影用にSDカードを買い足したりしたり、水を買ったりなんかしていたら、ずいぶんと到着が遅くなってしまった。

森の近くにたどり着いたのは、午後9時半頃だった。あたりは真っ暗で、森に入るのはためらわれたので、近くの道の駅で車中泊することにした。

駐車場には車中泊をしていると思われる車が何台も停まっている。みなひっそりと寝息をたてているのだろう、、、。

外は寒く、気温は現在1度。明け方はマイナス2度まで下がるらしい。

荷台から布団と寝袋を引っ張り出して、それに包まりながらこの文章を書いています。心配したけど、布団に包まっていれば車内は全然あったかい。

とはいえ、軽トラでの車中泊は結構体にきついもので、座席が倒せないためにほとんど直角の姿勢正しさのまま朝を迎えなければならない。そう思うと、沼津においてきた「放問亭」が恋しくなってくる。アイツがあれば、僕はどこでだって眠れるのに、、、。

明日の朝、僕は森に向かいます。
1日中、僕はアクセルを踏んできたけど、今日はここで踏むのをやめようと思います。

我が車はアクセルを踏むのをやめ、、、なんて風に心の中で呟いてみるけど、続きはわからない。ラジオで聞いた漢詩と同じように。

20190316道の駅にて
junota

■2019/03/14【日記】♯04.「トラ箱」という安全地帯

◆トラ箱とは・・・・

トラ箱」、それは一般的には「酔いつぶれたおっさんを放り込んでおく箱のことであるけれど、僕はちょっとだけ違った意味で使っている。

僕の言う「トラ箱」、それは「トラックに乗っかった」のことである。

会社をやめて、僕は森に住むことにしたのだけれど、その前に僕がこれまでどんなことをしてきたのか、ということを今回の記事では自己紹介がてら書いていこうかなと思います。

 

◆貧乏人にも持てる土地

ロビンソンクルーソーに僕は、社会人になって毎月少しばかりのお金を手にするようになったのをいいことに

「僕もロビンソン・クルーソーが作ったような別荘が欲しい!」

なんていう、手取り15万ほどの新入社員には少しばかり大きすぎる夢を描いたりした。

けれど、不動産屋に電話して土地を手に入れることのハードルの高さを僕はすぐに知ることになる。土地が余っているとは言っても、新卒一年目でそうほいほい買えるようなものではないらしい。。。

 

周りを見渡せば、空いていて、誰も何にも使っていない土地がいくらでもあるのに、どうして僕らの手の届かない存在なんだろう。ロビンソン・クルーソーはあんなに広い土地をタダで手に入れたのに。大地なんて人間が生まれるずっと前からあったはずなのに・・・。

そんな僕が見つけ出したのが、

「トラックの荷台」

だった。

軽トラックの荷台、1.5畳ほどの平面を「土地」に見立て、そこに僕なりの別荘を作る。

「トラ箱」というのは、そんなようなもののことである。

これが僕のトラ箱「放問亭」世の中に対して問を放ちながら移動するもの、という意味です。ちなみにこれが初号機で2号機3号機と作っていきたいと考えています。

◆安全地帯としてのトラ箱

 

トラ箱のいいところは、

日本中のどこでも、車一台を停められるスペースさえあれば、そこが

「自分の場所」になってしまうところだ。

東京のど真ん中だって、ド田舎の山奥だって、海岸線の駐車場だって、道の駅だって

トラックの荷台1.5畳のスペースは僕の土地みたいなものになってしまう。

もちろん所有権はないわけだけれど。

そんなものは持っていると税金もかかるし、土地に縛られて身動きがとりづらくなるので、なくても全然かまわない。

合法的に車を停めて、他人に迷惑をかけなければ「出てけ」と言われることもほとんどない。仮に出てけと言われてもほかのいい場所を探せばいいのだから気楽だ。これで僕は日本のどこにでも「自分だけの安全地帯」を持つことができた。

 

どこでも生きていける、という安心感があるのとないのとでは、人生の選択の幅が全然違うように思う。

日本中に自分だけの安全地帯があると思えれば、よりリスクが高くて困難な道を選択する勇気が生まれてきます。

 

山中湖の湖畔にて

テントを張ればどこでだって寝られる。

◆「はじまり」の終わり

話のマクラが長くなってしまったけれど、

ここまでで、「脱サラしてもりに住んでみた」の序章が終わりになります。

次回からいよいよ本編に突入していこうと思います。

 

この春、二年間働いた会社をやめて、僕は長野県のとある森に住むことにしました。

 

自分の生き方、生活の在り方、自分が本当に作りたいものは何か、、、

そんなこと見つめ直す暮らしをしていきたい。と考えています。

 

その暮らしの出来事や発見、考えたこと、作ったもの、やなんかを

このブログでは紹介していく予定です。

感想やアドバイス等ありましたら、どしどしよろしくお願いします。

それからそれから、youtubeも始める予定ですのでそちらの方もよろしくお願いします。

次回、「おいしいメロンパン」 本編のはじまりはじまり~。

 

 

20190314「データの保存はこまめにね」という教訓を胸にjunota

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