■2019/05/30【works】#01.『放問亭(ほっといてい)』

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社会人になって初めてまともにもらえたボーナスを頭金にして、僕は車を買った。

 

「車」といってもみんなが欲しがるようなオシャレなのじゃない、買ったのは「軽トラ」だ。

12年落ちだけど1万2000キロしか走ってないダイハツのハイゼット

 

僕はもともと車というものにそんなに興味があったわけではない。

 

車の免許を取ったのも就職をする直前だったし、もしも車に乗る必要のない仕事だったなら取らなかったかもしれない。

けれども僕は車を買った。

それはなぜか。

「車」というのは最も手軽に所有することのできる自分の場所だからだ。

社会人になって一年目の冬、僕が本当に欲しかったのは「自分の土地」だった。

けれど、手取りで15万に満たないの社会人1年目の給料ではとてもじゃないけれど、まともな土地を手に入れるのはむつかしいものだ。

そこで僕が目を付けたのが「軽トラックの荷台」だ。

目を付けた、といってもの軽トラックの荷台を土地に見立てるという発想は僕のオリジナルではない。

僕が初めてその発想に触れたのは坂口恭平というアーティストを通してだったけれど、おそらく彼もまた、彼以前の何者かの発想をもとにアイディアを構築していったのだろうと思う。

「移動する住居」というところまで純化してとらえるならば、商人たちのキャラバンか、あるいは狩猟採集民の住居までさかのぼることができ、その歴史は何千年にもなるだろう。その歴史に僕は非常に興味があるのだけれど、収拾がつかなくなるだろうからここでは触れないでおこうと思う。いつかきっとちゃんとした文章としてまとめたいと思う。

とにかく僕は車を買ったのだ。

 

車を買ったといういい方は正しくないかもしれない。

軽トラックを買った、といういい方でも不十分だ。

僕の感覚では「軽トラックの荷台部分を買ったら、おまけとして運転席とタイヤとその他諸々がついてきた」そんな感じだ。

小さいけれど、それは正真正銘自分の所有する場所だった。

軽トラを景色のいいところに停めて昼寝をしたり、テントを張って一夜を過ごしてみたり、、、、

車一台を停めるスペースがあれば、どこだって自分の場所として成立してしまう。

 

原っぱとか、湖畔とか、人気のないような場所であったり、

 

キャンプ場のような荷台にテントを張るという行為がそれほど恥ずかしくない場所ならいいけど、

僕はだんだんとそういう場所以外の場所でも寝てみたくなった。

それは町中のパーキングであったり、道の駅であったりという場所だ。

そういう場所で荷台にテントを張ったりなんかしたら、たぶんマナー違反ってことになってしまうので、小心者の僕はあんまりそういうことはしたくない。

そこで考えたのが「トラ箱」というものだ。

これもまた、僕の発想というわけでもない。

これのいいところは、常に乗っかっているので逆に人目を惹かないという点だ。

わざわざテントを張ったりなんかすると、おとなしーく、人に迷惑をかけないような最新の注意を払ったとしても「ここを何だと思ってるんだ。キャンプがしたいならキャンプ場にいけよ」と怒られちゃう。(やったことないので実際はどうなのかわかんないけど、たぶんそうなる)

けれどもトラ箱の場合はあんましそういう風に叱られるイメージができない。

この違いはたぶん、設営するというプロセスというか、その姿が煩わしいという点にあるんだろうと思う。

 

と、まぁ、トラックハウス「トラ箱」についての説明はこんなところだ。

 

最後に制作プロセスの画像をいくつか貼ってこの投稿を終わりにしようかなと思います。

はじめはテントを張って遊んでた
まずは床を作る
床にはスタイロフォーム(断熱材)を詰めました
仕上げの合板を貼ります
骨組みを立て始めます。
内壁を貼り始めた図
壁の中にもスタイロを入れます
外壁を貼り始めたの図
屋根を仮置きしている図
外壁を塗装してみた
全体の雰囲気はこんな感じ
ドアをつけてみた
サイドに窓をつけてみた
作業場は富士山の見える河原
完成後、山中湖畔にて
小田原の海岸駐車場にて
こんな感じで降ろします。
おろした図
これを作っていた時には、まだ、住宅の基礎とかマンションの型枠とかの仕事をすこーしだけかじっていたような頃。

 

木造の建物を作る大工仕事はまだ道の領域だったので、今思うと非常に稚拙な仕上がりでありますが、

頑張っている様子が写真から感じられます。

しばらくしたら2号機を作りたいな、なんていう風に思っています。

長い文章を最後まで読んでいただきありがとうございます。

2019/05/30

マクドナルドにて

junota

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