■2019/05/08【日記】#17.農地転用を自力でやる方法

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住み込み農家の部屋に転がり込んだ翌日、僕は市の農業委員会を訪れていた。
kさん(土地の所有者の方もKさんなので農業委員会のkさんは小文字にしておきます笑)という方が担当のようで相談しに行った。アボ無しで突然の訪ねたのに、とても丁寧に何でも教えてくれた。

お役所の方はもっと事務的な事しか教えてくれないものなのかと思っていたけれど、すごくすごく親身になって答えてくれる。「森を開拓して小屋を作ってそこに住みたいんです」なんていうイレギュラーな相談にも一緒になって考えてくれてとても助かった。

まず、農地転用許可について、もう一度まとめておきたいと思います。

①農地は農地を持っている(借りている)人しか買えない(借りられない)
②農地を譲り受けたい時には「農地転用許可」というものを受け、地目を変えないといけない。
③農地転用許可は農業委員会が出す。

そしてその申請に必要なのは以下の書類である。

①申請用紙(計画の変更と計画の申請)
②配置図
③平面図
④案内図
⑤位置図
⑥公図の写
⑦登記簿謄本
⑧隣接地事業説明確認表
⑨資金計画証明書
全て2部ずつ用意する。

※提出する市区町村によって様式が違うかもしれませんので、あくまで参考程度にしてください。

市区町村の農業委員会に行って、「農地転用したいんだけど」と言えば用紙をもらえます。それに何を提出する必要があるのかが記載されているので、それを見ながら準備を進めてください。ここで、知っておくと良いことは、「全てが必要とは限らない」ということです。農業委員会の担当の人にどれが必要で、どれが必要ないのかを聞ききましょう。申請書には提出書類として書いてあるけど、場合によっては提出不要なものもあるようです。僕の場合は位置選定理由書や面積過大理由書、工事工程表、その他いろいろの書類がはいらないと言われました。

申請用紙(計画の変更と新規の申請)
今回の農地転用については、僕に譲って下さった所有者Kさんも農地転用をして許可を受けることを経て、手に入れた土地でありました。Kさんも何かしらの計画を役所の方に提出していた訳ですな。その計画がチェックされ、問題はないというふうに認められて、晴れてその土地を手に入れることが出来た訳です。

今回の土地は、許可をもらっていて、事業に着手するタイミングで地目を変更よていだったが、工事に着手しなかったので、地目が農地のままになっている、ということですね。←本当にややこしいですな笑

今回、僕に譲るということで当然その計画も無かったことになる。ということで、まずは、計画をキャンセルする申請をしなくてはなりません。それが【計画変更の申請】です。

詳しく見ていきます。
■当初計画者ーー僕に譲ってくださるKさんの住所、署名、捺印
■継承者ーー僕の住所、署名、捺印

そのすぐ下にこんなことが書いてあります。【】の中は空欄になっていて申請者が書き込む形式です。農業委員会の方にどう書けばいいか聞けばだいたい教えてもらえました。

【〇〇】年【○】月【○】日長野県指令【○】小上地農第【5】号【の278】で【住宅】用地として、農地法第5条の規定による許可を受けた【地番を書き込む】の【 】筆の農地【土地の面積】㎡にかかる甲の事業計画を下記により乙の事業計画変更したいので承諾されたく申請します。
よくわからないので、農業委員会の方の指示に従って、言われるがまま書き込みましょう(←これが基本スタンス笑)。

次に
計画変更を必要とする事由の詳細
ここに、どうして当初の計画を変更するのか、理由を書く。僕のこんな風に書きました。
ーー当初、当敷地において住宅の建設を計画していたが、別の土地に住宅を建設することになった。遠方のため当敷地での事業の着手が困難であるため計画変更を必要とする。

必要があれば当初の計画者の方に聞いてもいいでしょう。

計画の概要を次に書きます。これは、農業委員会の方が知っているかも知れないので聞くか、もしわからなければ当初の計画者に聞きましょう。僕の場合は農業委員会の方が調べてくれました。前の資料が残っていたそうです。
・建築物名称ーー住宅
・棟数ーー1棟
・建築面積ーー120㎡
・所要面積ーー455㎡
・資金計画ーー全て自己資金による。
・取水排水計画等ーー公共水道を利用
と書きました。

乙の事業計画
ここは、当初計画をやめて僕がどんな使い方をしようとしているのか、を書きます。僕が譲り受ける土地はだいたい半分が山林、もう半分が畑です。畑部分を転用する理屈を考えます。僕はこんな風に書きました。

(1)事業目的、当該土地を選定した理由経緯
ーー譲受人は木工品の制作と販売を業とすることを志しており、そのための用地を探していた際、譲渡人と知り合い、譲り受けることとなった。【土地の番地①(地目:山林)】に住宅の建設を予定しているが、具体的には未定のため、空き地として残したまま、【土地の番地②(地目:畑)】に先に工房を建設したい。工房建設後の残地は駐車スペース、廃棄物置場、家庭菜園として使用する。

(2)建設計画
第1期(許可日から31年12月)
建築物名称:工房
棟数:1
建築面積:20
所要面積:455

(3)資金計画
土地取得費:80000円
建設費:500000円
自己資金:580000円

(4)取水排水計画
取水は公共水道を使用。排水は雑排槽わ設け、敷地内で処理する。し尿等はバイオトイレを用い、堆肥化する。

(5)計画変更によって生ずる周辺農業の被害防除に関する施設の概要

当敷地は下水管の未設エリアであるため、排水に配慮する必要がある。し尿等はバイオトイレを用いて堆肥化するか、汲み取り式により処理する。その他の生活雑排水は雑排槽を設けることで敷地内で適切に処理することとする。また、家庭菜園では除草、害虫駆除に努める。その他あらゆる事柄について周辺への影響が出ないように最大限努める。

次に新規の事業申請書です。
だいたい書く内容は変更の書類に書いたものと同じです。

(1)申請者の住所等
(2)許可を受けようとする土地の所在地
(3)転用計画
ーー転用の目的:工房建設後、家庭菜園、駐車スペース、廃棄場として
ーー権利を設定し、又は移転しようとする理由の詳細:
【譲受人】譲受人は木工品の制作と販売を業とすることを志しており、そのための用地を探していた際、譲渡人と知り合い、譲り受けることとなった。【土地の番地①(地目:山林)】に住宅の建設を予定しているが、具体的には未定のため、空き地として残したまま、【土地の番地②(地目:畑)】に先に工房を建設したい。工房建設後の残地は駐車スペース、廃棄物置場、家庭菜園として使用する。
【譲渡人】譲受人の求めに応じるため。

ーー事業の操業期間又は施設の利用期間:
許可日から永久年間

ーー転用の時期及び転用の目的に係る事業又は施設の概要:
工事計画:許可日〜31年12月31日まで
建築物名称:木造平屋建
棟数:1
建築面積:20平米
所要面積455平米

(4)権利を設定・移転しようとする契約の内容:
所有権、移転、許可あり次第、永年、売買

(5)資金計画:
土地取得費:80000
建設費:500000
自己資金:580000

(6)転用することによって生ずる付近の土地・作物・家畜等の被害防除施設の概要
ーー
当敷地は下水管の未設エリアであるため、排水に配慮する必要がある。し尿等はバイオトイレを用いて堆肥化するか、汲み取り式により処理する。その他の生活雑排水は雑排槽を設けることで敷地内で適切に処理することとする。また、家庭菜園では除草、害虫駆除に努める。その他あらゆる事柄について周辺への影響が出ないように最大限努める。

(7)その他参考となるべき事項
ーーなし

配置図
農地転用許可を申請する土地の全体図を用意して、その敷地をどんな風に使う予定なのかを図にして示します。配置図の書き方は、地図を描くのと全く同じと考えて良いでしょう。建物が建つならその位置を示し、駐車スペースがあるなら車を書き込んで、家庭菜園を作るならその場所を書き込みます。僕はCADで描きましたが、手描きでも問題ないと思います。公図の写しをコピーして書き込んでいけば作成できます。縮尺に注意しましょう。配置図の書き方はコチラ。

描き始める前に、建設課と水道課へ行って、「こんな事したいんです」と相談すると良いでしょう。注意すべきポイントを教えてくれます。僕の場合は「下水の本管がない!」ということがわかりました。排水の問題をどう解決したのかはコチラ

平面図
敷地内に建設する建物の平面図を用意します。平面図というのは、建物を地面と水平な面でカットしてやって真上から見た図と言えば良いでしょうか。簡単に言えば「間取図」のようなものです。不動産屋で物件を探すときに見るアレですね。簡単な図面で問題ないとのことでした。土地の使い方をイメージしながら、書いてみましょう。平面図の書き方はコチラ。

案内図
地図を印刷して申請地まての案内図を作りましょう。ゼンリンの地図を使ってもいいし、Googleマップを使ってもいいです。申請地を丸で囲んで「申請地」と示しておきます。駅や消防署、公民館など、目印となる建物も書いておくと良いでしょう。これを見れば申請地にたどり着けるような案内図を用意しましょう。人に道順を教えるつもりで。

位置図
案内図よりも広域の地図を用意しましょう。僕の時は市の農業委員会の人が用意してくれていたので、申請地に赤ペンで丸をつけ、「申請地」と書き込んだだけで終わりました。

公図の写
公図は税務署に行くともらえます。申請したい土地の地番をしっかりメモしておきましょう。「公図がほしいです。場所は○○○○です」と言えばもらえます。発行に数百円かかりました。

登記簿謄本
これも税務署でもらえます。
同じく数百円かかりました。

隣接地事業説明確認表
これは、周辺の農地を持っている人に「こんな使い方をしますよー。農地を転用しますよー。いいですかー?」という説明をちゃんとしましたよ、と証明する書類です。何月何日、誰が誰に説明したかを書きます。「説明を受けた人」の所にサインをもらって回りましょう。ちなみに「隣接地」というのは何かというと、「申請地と接している土地」です。道を挟んでいたり、他の土地が間に入っていたら確認をとる必要はありません。が、僕はこの書類を用意するために近所の土地を持っている方に連絡をとってみたら、プレハブ小屋を貸してもらえました。ご近所の方とちゃんと関係を作っておくと良いでしょう。僕の場合は快諾して頂けましたが、使い方によっては駄目と言われるかもしれません。
そうなったら案を練り直す必要がありますね。粘り強く交渉しましょう。くれぐれも険悪な仲になることだけは避けましょう笑

周辺の土地の所有者を調べる方法についてはこちら。

資金計画証明書
申請書に資金計画を書く欄があります。
自分の場合は
土地取得費8万円、建設費50万円、すべて自己資金による、と書きました。
ですので、58万円以上の預金額が記載された銀行の通帳をコピーしました。融資を受ける場合は、融資証明書のコピーも必要になると思います。

以上が僕が農地転用許可申請のために揃えた書類です。それらを二部ずつ用意して、毎月の受付期間内に農業委員会に提出する。あとは待つだけ。

たぶん一番めんどくさいのは「隣接地事業説明」だと思います。僕の場合はたまたま優しい人たちだったのですんなりと揃えることができましたが、これはもう、運次第ですね。うまいプレゼンの仕方を考えましょう。

まずは農業委員会に行って相談ですね。
今後の記事でもう少し詳しくどんな問題があったのか、どんな対処をしたのか、を詳しく書いていきたいと思います。(めっちゃめんどくさいので書きたくないけど笑)

毎月5から15日の間に提出なので、締め切りを守りましょう!

なかなか小屋づくりを始められないことにもどかしさを感じながら

2019/05/08junota

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