■2019/04/01【日記】#10.明るいコタツ

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開幕
家電量販店にて、販売員と客
舞台中央にコタツが3つ置かれている。

客:あの、、、すみません。
販売員:どうされました?
客:ちょっと、コタツを買いたいなぁ、なんて思いまして。
販売員:左様でございますか。ありますよ、良いのが。
客:良いの?
販売員:ええ、コレなんですけどね。
客:はぁ、、まぁ確かに。いいですね。大きさも、これくらいで、うん。材質もまぁ、、、普通に、、、安っぽい感じはしないし、、、ね。おいくら?
販売員:そうでしょう、いいでしょう。(にこやかに)8万円になりま・・・
客:(食い気味に)はちまんえん!?ちょっと、ちょっと高いじゃないですか。
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:いや、何か言ってよ。
販売員:そうですね、他のものと比べると少々値が張りますけどもね、良いものなんですよ。
客:良いったって、普通のコタツですよ?見た感じ。
販売員:そう思うでしょう?見た目はね。でも他のコタツとは全然違うんですよ。
客:何がそんなに違うんです?
販売員:このこたつ、実は「明るいコタツ」なんです。
客:・・・「明るいコタツ」?
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:いやだからなんか言っ・・・
販売員:(食い気味に)見たいでしょう?
客:(大きく首をひねる)
販売員:見たいでしょう?こたつの中
客:・・・いや、、、、まぁ

販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
販売員:じゃあね、ちょっと、はい。(コタツの布団を開ける)
客:え?
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:(おずおずと頭を突っ込む)
販売員:いいですかー?電源入れますよ。(電源を入れる)
客:・・・・おぉ?(しばらくして、布団から顔を出す。)
販売員:いかがですか?
客:明るいです。
販売員:そうでしょう、そうでしょう。
客:で、明るいとどうなんですか?
販売員:、、、と言いますと?
客:いや、だから、明るいと、どういう良いことがあるんですか?
販売員:良いことといいますか、、、明るいんです。
客:(大きく首をひねる)より暖かいってことですか?
販売員:そういうことではないんですね。明るいんです。
客:(大きく首をひねる)
販売員:不満ですか?
客:不満というか、、、なんていうか。
販売員:そうしましたら、ちょっとこちら。こっちの普通のこたつ。ね。こっちもどうぞ。はい(布団をあげながら)
客:え?
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:(おずおずと頭を突っ込む)
販売員:はい、電源入れますよー。(電源を入れる)
客:・・・(しばらくして顔を出す)
販売員:いかがですか?
客:暗いですね。
販売員:そうでしょう。
客:なんか物足りない感じといいますか、、、。
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:寂しい感じといいますか、、、。
販売員:(にこやかに無言で大きく頷く)
客:あの、こっちも試してみていいですか?
販売員:どうぞどうぞ。はい。
客:(頭を突っ込む)
販売員:はい。いきますー。(電源入れる)
客:・・・あぁ(しばらくして顔を出す)暗いですね。
販売員:はい。
客:明るさの順でいうと、どうかな、これ、これ、これですかね。
販売員:そうなりますね。ただ、これとこれでいうと、こちらの方がやや赤みが強いといいますか、、、こっちは少し黄色い感じといいますか、まぁ好みですね。その辺は。
客:はぁ、確かに。言われて見れば。(2つを比べながら)
販売員:こちらももう一度いかがですか?
客:(自ら布団をあげ、頭を突っ込む。)
販売員:いかがです?
客:(コタツに頭を突っ込んだまま)これにします。

暗転

楽しい使い方

たぶんこんな感じで購入されたであろう、お宿に置かれていた「やたらと明るいコタツ」に入りながら僕らは今後の計画を練ってみた

その土地を譲ってもらうには一つの条件があった。

それは楽しい使い方をしてくれること」

どんな風に楽しい使い方ができるだろう。

「僕が」楽しい、ということは、たぶん簡単だ。そこで小屋を建てたり、家具を作っていれば、それだけで楽しいと思う。

でも今回の場合、楽しいっていうのは、「他人も楽しい」と思うような使い方なんだろうな、と思う。

楽しいこと、楽しいこと、、、と考えていたら、やたらと明るいコタツの中でそのまま寝てしまった。

少なくとも暗いよりは明るい方が楽しい気がする。

junota

あたらしい元号が発表された夜に。

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